便器(べんき)
トイレの便器は、汚物をうまく流し出すように排水管の形を変化させており、その形状によって、洗浄能力や汚れの付着度合い、水音などが異なってきます。公団住宅には、従来の「洗い落とし式」便器の改良型である「セミサイホン式」便器を使うことがありますが、一般的なマンションや一戸建てでは、次の3つの便器が使われる事が多いです。
1)サイホン式便器は、水を出すときにサイホン作用(水を流して空気を押し出すことで空気圧を生じさせる)を起こし、汚物を引き込んで洗浄する方式です。
2)サイホンゼット式便器は、(1)と同じようなサイホン作用を起こすとともに、トラップにジェット噴流を起こすことで、洗浄作用をより高める方式です。水が貯まっている面積が大きいので臭気が出にくく、掃除も簡単です。
3)サイホンボルテックス式便器は、サイホン作用を起こすのと同時に、渦ができるように水を流し、洗浄力を一層高めたタイプです。水量は多いが、洗浄する時の水音が静かなので、寝室の近くやホテルなどで使われやすいです。